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エレーナ・ルバキナが全米制覇 世界1位の座へ 全米オープン2026

エースをセンターに叩き込むと、彼女はネットへと駆け寄り、『VCORE』を手に両腕を天高く掲げました。

グランドスラム優勝の喜びを表す姿としては、かなり控えめかもしれません。それでも、そのクールな佇まいから『アイス・クイーン』と呼ばれる彼女にしては、かつてないほどの歓喜の表現でした。

エレーナ・ルバキナ選手(カザフスタン)が、2026年全米オープンで戴冠。それは彼女が、文字通り「世界最高峰の選手」であることを証明する優勝でもありました。

今大会を迎えた時点でルバキナ選手は、準決勝に進出すれば、他選手の結果にかかわらず世界ランキング1位になることが決まっていました。しかし、前哨戦で左足を負傷し、不安を抱えながら迎えた大会。それでもコートに立てば、そんな懸念を一切感じさせません。初戦から4回戦まで快勝。特に大坂なおみ選手との一戦では、類まれな「ボールを捉える能力」が際立ちました。長い腕をしなやかに振り抜くと、ボールがラケット面に吸い付くように捉えられ、次の瞬間には美しい弧を描いて相手コートへと飛んでいきます。

そんなルバキナ選手が、コート上で珍しく感情をあらわにしたのが準々決勝でした。「勝てば世界1位」という大きな重圧の中、自身のミスにその場でしゃがみ込み、悔しがる姿も。それでも最後は自分を律して勝利をつかみ、「WTA史上30人目の世界1位」の称号を手にしました。

準決勝では、2万人を超える観衆が地元選手を応援する完全アウェーの中、その重圧をも乗り越えました。数々のプレッシャーをくぐり抜けて迎えた第1シードとの決勝戦。ルバキナ選手は広角に打ち分ける強打に加え、スライスや高い軌道のスピンボールなど、多彩な球種で相手を揺さぶります。そして最後はエースで決着。自らのプレーを貫き通した、彼女らしいフィナーレでした。

今大会の会見では、「内心では激情が渦巻いている。それを表に出さないのは、相手に悟られたくないから」と明かしたルバキナ選手。その彼女が今大会で見せたさまざまな表情は、世界の頂点に立つチャンピオンとしての自信と自覚を感じさせるものでした。

使用用具

エレーナ・ルバキナ(カザフスタン):VCORE 100POLYTOUR FIREPOWER CUSHION ECLIPSION 5 WOMEN、トーナメントスタイル